水野美紀さん、バナナマン設楽統さん、PPPPの玉置孝匡さんの三人芝居。感想は、後藤ひろひと大王の言う「・・・で?」「・・・んで?」でしたが、その「・・・で?」加減がとても好みでした。一回しか見られないのが悔しい。プロペラ犬ですので、水野さんを軸に据えて、水野さんがいかに遊べるか、水野さんの能力をいかに使い切るか、とことんまで考えられている気がしました。水野さんがやりたいことのために共演の設楽さん玉置さんが選ばれたんだろうなあ、と。
設楽さん演じるジャージマンはゆるゆるでとてもよかったし、玉置さん演じる満ちゃんはだめだめでいじめ甲斐がありそう。水野さんは縦横無尽で、なんというかとてもパワフル。どうして男二人女一人なのに水野さんが一番オトコマエなんだろう。
ストーリーは有体にいえば「満と(水野さん演じる)ミコの結婚式で花嫁を奪っていくジャージマン、花嫁を取り返す満」というただそれだけなのですが、サイドストーリーのジャージマン誕生記や、まったくストーリーに関係のない設楽さんと水野さんの二人芝居もあって内容的には盛りだくさんな印象です。
玉置さん、舞台を拝見するのは初めてですが、情けない演技がよく似合う方。あの声で「ママー!」って言われると母性本能がくすぐられる。他の役や、PPPPの公演も見てみたいです。
水野さん、「ひーはー」に続き二回目。「ひーはー」のダンスシーンでも思いましたが、とにかく体のキレがいい。そのはず、ヒーロー出身ですもんね。細い腕はただ細いだけでなく、筋肉!って感じでした。
設楽さん。時折「かわいいー!」という声援?が起きるほど、彼目当ての人が多かったんじゃないかと思います。目が半開きになるととたんにゆるっとした印象になる不思議。宝塚風の水野さんと、サラリーマンの設楽さんの二人劇の時には、押しつけられるリップに反射的に口を閉じるのではなくて、なんかキスしているみたいに応じるそぶりを見せていたのがセクシャルでした。
あと印象に残っているのが小道具。手やら甘エビマンやら、死体やら、小道具のリアルさが異常でした。どこに力入れてる!ってツッコミが欲しいのか、と言いたくなるくらいに。これらの小道具が出てくるたびに会場中から悲鳴が。
カテコは一回目でもう水野さんがしゃべる素振りを見せ、まずグッズの紹介をされていました。あとはもう設楽さん任せ。
「玉置さんが・・・あ、このひと玉置さんていうんですけど」
と失礼な紹介をし、「そりゃオレ有名じゃないけど!」と言わせていました。あとはプロレスの技をかけて、痛がる玉置さんを二人が上から見ているパターン。
「玉置さんてね、Mなのか、痛いと笑うんですよ」
といって調子に乗りつつ二つほど技をかけましたが、確かにいじめたくなるようなリアクションだなあ、と思いました。
パンフはなぜか缶入り。かさばるので非常に評判が悪いというその缶には、ビックリマンシール風のシールと、水野さんの「セクシー」ブロマイド、プロペラ犬のロゴシール、豆台本、稽古場日誌、キャスト三人の履歴書、など豪華グッズが入っていました。チラシを入れるのに袋は持って行っていましたが、確かに買うのに勇気がいりました。
あと駅の手すりのとこに当たって「かーん!」て小気味いい音がするのに辟易しました。缶を持ってるってばれるよ!家に帰ったらちょっとへこんでいたし。
この公演、面白さを文章にすることは私にもできません。DVD買うだろうな、いや買うぞ!と決意表明で持って感想に代えさせていただきます。