ナビエッセイ「雪」

さあさあもたもたしている間にナビの新しい号がでてしまいました。そちらも後で更新するとして、とりあえず前の号の感想など。

さて今回のテーマは雪。プライベートフォトでなんかからっと晴れた風景が写っていようが雪。そこに写っている私服が「・・・」としかコメントできなかろうが雪！

写真からいきますと、この写真、いつもののんびり笑顔の堺さんの写真より断然好み。真剣な顔が暗めの色調によく合います。なんか料理みたいなコメントになってしまいますが、いい写真だということですよ！

中身の方は「雪」というか雪がはぐくむ詩人について。堺さんが詩人にあこがれているのは本人のインタビューで何度も取り上げられていることですが、まあ少なくとも貧しい農村詩人の宮沢賢治は「静かで暖かい家」には住めなかったでしょう。多分庭には鶏なんぞが鳴いていて、隙間風が吹く中それでも自然の美しさに憧れた、なーんてイメージを私は持っているんですがいかがですか、堺さん。

宮沢賢治もそうですが、私は詩人は「逆境のただなかの人」というジャンルに属しているんじゃないかと思います。それが雪であるかもしれないし、愛する子どもの死かもしれないし、自分の障害かもしれないけど。困難の中にあればあるほど美しいものを美しいまま受け止めることが出来て、その感動を素直に言葉にできる。その素直さに私達は惹かれるんじゃないかと。私の勝手な言い分なのでなんともいえないんですが。しかも証拠もないんですが。

そうやって賢しらぶってるあたり、私も詩的情緒は皆無なんだと思います。わーい堺さんとおそろいだ、とこんなことで喜んでいる場合ではないんですが。