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消しゴムはんこで好きなものを作ります。俳優の堺雅人さんとか。ラーメンズとか。時折思い出したように絵も描きます。舞台も見ます。ドラマも好きです。 好きなものをごったごたに集めたブログです。お楽しみいただけたらこれ幸い。 Since2006.3.17
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はじめての三軒茶屋。それにしても「ぢ」ってなかなかパソコンで打つ機会ないですよね。「ぢ」って付く言葉で日常的に使う語彙ってそういえばぱっと思い浮ばないです。「痔」は今パソコンで「じ」で出たしね。下ネタ失礼しました・・・。

地図の読めない女、ストロ。しかも事前に調べた世田谷パブリックシアターの位置を印刷した紙をどこかに置いてきた。朝のあわただしい時間に友人の携帯でパソコンの画面を写メ、というまた粒子の粗い状態。三軒茶屋入りが開場時間くらいだったので間に合わなかったらどうしよう、近そうだけどタクシー呼ぶしかない、みたいな会話をしながらきょろきょろすると「地獄八景浮世百景」のポスター発見。あとはそのポスターをたどって無事たどり着きました。

席は前回書いたように後ろから二番目で、オペラグラスをすちゃっと用意。どれくらいの大きさで見られるのかな、と開演前に覗き込んでみましたが前は闇。アップでも闇。あんまり変わりませんでしたとさ。考えればわかるのに、私って・・・。

さて開演。

出てきたのは松尾さん。舞台は二段になっていて、フツウの高さと、二階の役割をしたりとか、天狗が出てきたりとか、閻魔大王が座ってたりする高い部分がある。その高い部分が寄席みたいになって、口上が始まる。さすが松尾さん、天候(その日は雨だった)とか時事ネタ(キムさんね)を絡めてお芝居の世界に入り込ませていく。始まりたてなのに、みんな結構笑う、笑う。

で、場面がかわって地獄のシーン。地獄の火は細長い布をゆらゆらさせて表現。閻魔大王は松尾さん。牛頭馬頭は誰だかわからなかったけど、パンフレットを見たら升さんだったらしい。わお。なんか暗い中で光って威厳というよりは重そうな衣装。なんだろうあれ、発光ダイオード?っていう光りっぷり。ここは夢の国?ディ●ニー?みたいなカラフルっぷり。

亡者たちがもうじゃもじゃ(私じゃないよ、松尾さんが言ったんだもん)しているところへ、閻魔が話しかける。「先代の閻魔の千回忌(閻魔も死ぬんだ・・・)だから今日は特別に私を笑わせたものは極楽に行かせてやるぞ」。ここは「地獄八景」の筋。亡者たちの小ネタが入って、会場はもうリラックスモード。

そ こ に !

圭哉さん登場。薄ねずみ色の着流しに、オレンジ色に黒の大振りのボタンっぽい花をあしらった羽織。額に三角巾!か・・・かわいい・・・・。白い肌にオレンジが映えること×2。この衣装が算段の平兵衛、お得意の算段で「牛頭馬頭まで笑わせたら二人生き返らせる」約束をとりつける。で、そもそも河内屋の若旦那と算段の平兵衛が死ぬことになったエピソードが語られる。

主演の佐藤アツヒロさん。
甘いマスク!甘い声!華奢な体!これぞ元祖アイドル。演技うまいですね。くねくねさせたら日本一なんではないでしょうか。言いすぎですか。お櫃首から提げて(結構重いだろうに)、たくあんまるごと一本振り回しても、松尾さんに「よーおーこそー♪ここへー♪」とパラダイス銀河を歌われてローラースケートの真似事をしても、ぶれない演技。彼が何かするごとに会場が「はあ・・・(はあと)」となるのはチケットが取りにくかった理由でしょうかねえ。ビバ☆若旦さん!

めちゃ面白かったのは小松利昌さん。
他の出演者が堅実な演技をやっている傍で好き勝手に大声を出す、出す、出す!この人がアクセントになってました。いい具合にテンポを作ってくれてた。駕籠屋さんもよかったけど、床屋の主の役で「紅がついてる(その前に遊女の役で出ていたんですな)」と言われ「ええっ・・・えぇ・・・!?」と口をぬぐう様子にめちゃ笑いました。これは演出なのだろうか、ハプニングなのだろうか、どちらにせよ面白かった。

語りの中にこっそり面白い言葉を入れてくるのが松尾貴史さん。無表情が冴え渡ります。升毅さんも、町人やらせたら最高級ですよね。動きがいいし、下男なんだけど頭が回る、若旦那が好きなんだけどある意味対等にやりあう、っていう絶妙なバランスがいい。実力派!

桂吉弥さん。山崎。この人は山崎。
瓦版配ってても、旅館の主人でも、何着ても山崎。「熊さんみたい」と言われてしまっていましたね。安らぎのテディ・ベアですね!コンビニの店員風の「いらっしゃいませー」「ありがとうございまーす」もよかったです。ってか流行りそうです。自分の中で。ああ、音声でお届けできないのが残念・・・!

圭哉さん。
算段の平兵衛やって、河内屋の大旦那やって、天狗やって、あと床屋の客で将棋さしてて、あちらこちらで出ずっぱりでした。正統派演技の平兵衛もかっこよかったし、コミカルな演技の大旦那もよかった。天狗はね、だって胸元から圭哉さんの顔が出て、衣装がずれるたびに鎖骨がでて、鎖骨・・・ぶはっ(鼻血)となりましたからね、これは殺人的。

最初の地獄のシーンでは、自らセットを回転させていました。それが雑巾がけみたいで。あの格好、ガン見でした。オペラグラス最高!うっひょーい!
天狗の時は退場シーンに長すぎる袴を一生懸命引っ張ってあげていたし。床屋の客の時はあんぐり開いた口が可愛かったし。

算段の平兵衛、多分次に大旦那の役で出るから衣装の関係でしょうが、シルエットで算段するシーン。影絵みたいでめちゃキレイでした。演技ができない人たちには絶対真似できない演出。「和」だし、ふすまから覗いてるっていうワクワク感があるし、とにかく色彩のバランスがかっこいい。フツウに圭哉さん頭の形いいなあ、という言わずもがなのことを思っていました。

算段の平兵衛は結局小糸(高橋由美子)に死に方を教えようとして事故で死ぬんですな。このシーンもあまり深刻になりすぎず、どこかあっけらかんとした様子で描かれ、重くありません。小糸に渡された紙が懐に入っていて、そこには「男らしいあの方に惚れました、もう生きていけません」的な文が。算段の平兵衛の遺書とみなされて冒頭の「悲惨な死に方」云々になるんですが、某支配人の「ふふふ」という顔が浮かんだのは私だけでしょうかねえ。ボンちゃん・・・!

落語をこんなに詰めて、でも統一感あるストーリーに仕立てられていて、「上方落語に強くなる」という煽り文句は伊達ではないな、と思いました。登場人物も多くて、だから役者さんたちが何役もこなされているわけですが、それもこなせる演技派ばかりだったので、ぐちゃぐちゃにならず楽しむことが出来たし。関西弁は耳に心地よいです。東の人間だから関西弁というだけでわくわくさせられる。

時間と財布が許せば、もう一度見たいくらいですが、多分ムリだろうなあ・・・。DVDはもう発売決定らしいですな。申し込もう、そうしよう。
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