「冬の絵空」１月２４日昼公演

「冬の絵空」、二回目の観劇です。

この公演、吉良上野介役の松尾貴史さん（Ｗキャスト）が終わりだったらしく、吉良邸はいつにもまして長丁場になっていました。

予告通りオペラグラス持参で、仁さんの見せ場を堪能。それまでのコミカルな動作があったればこそ、最後の「なぜよける？」という言葉がずっしりと心に残るんだなあと再認識しました。

前回は初観劇ということもあり、ストーリーを追う感じだったので、その整合性とか赤穂の人々の浅はかさとかにむかっときたりしていたのですが、

今回はそれをすっぱり諦めて個々のシーンの美しさを見てきたので、おおむね満足です。アドリブ担当が生瀬さんと松尾さんだとわかるのも、二回目ならでは。

今回は助六の衣装で登場の藤木さんに対して、生瀬さんが「・・・その髷、なんか変じゃない？」とおっしゃっていました。前回は「その黄色の足袋、どこで売ってんの？」でした。

あと、前述の通り、松尾さんが最終回だったので、いつにもまして浮足立っていました。吉良邸での一コマ。

「Ｙｅｓ，Ｗｅ　ｃａｎ！」のところ、松尾さんが繰り返し繰り返し言っていて、なかなかやめないなあと思っていたら、

「言うまでやめないよ！今日が最後なんだから！」

と叫ばれました。根負けして陰間役の方が「Ｙｅｓ，ｗｅ　ｃａｎ！」とやけ気味に叫ぶと、客席から拍手が。

そのあと矛先を橋本じゅんさんに向けて「言え！」とばかりに迫りましたが、じゅんさんは頑として言わず、ついに耐えきれなくなって下を向く。

諦めた松尾さんは去る間際「・・・よく耐えた」と呟きました。

「ははあ！」とかしこまるじゅんさんにまた拍手。

カテコはなにかしゃべるかなあと思ったのですが、二回目の時に松尾さんが真ん中あたりにいて、生瀬さんが「拍手ー！」とばかりに手をひらひらさせたくらい。ふかぶかとお辞儀をされ帰って行かれました。

残すところあと一週間くらいでしょうか。

たぶん体としてはへろへろでしょうが、気力で乗り切ってほしいです。今日は藤木さんの助六の傘がちゃんと一回で開きました。